初心者のための英語勉強法

英語学習者のたどる道

皆さんが英語を学んでいくと、将来様々な悩みに遭遇するでしょう。そして何について悩むのか事前に分かっていると、心の準備が出来ます。ここでは、それらの悩みと対策を、一般に上級者と言われるところまで、3つに分けて説明します。ここではその3つを、初心者の森、中級者の丘、上級者の谷と呼びます。

 

初心者の森

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殆どの日本人がこの森を抜けだせません。富士の樹海のようです。英語を学ぶ意志はあるものの、何をしてよいか分からず、様々な英語教材に手を出したり、英会話学校に通ったりするものの、英語力は伸びず、ひたすら森の中をさまよいます。留学してもここから抜け出せない人もいます。日本人が英語を習得するのに苦労する理由は様々(他のページで解説)ですが、この森をさまよっている人は、高いお金さえ払えば英語を話せるようになるのではないか考えがちで、売上だけが目的の教材販売会社や英会話学校のカモになりやすいので要注意です。時々、何年も英会話学校に通っているにも関わらず、ここから抜け出せない人を見かけます。英会話学校に3年通ってもここから抜け出せないというのは、明らかに何か変です。ご自分の勉強法を再検討すべきです。

 

実際この森を抜けだすには、正しい方向に向かって進み続ける事が必要です。つまり、中学高校レベルの英語をある程度理解した上で(←ココ重要)、会話を通して簡単な会話が出来るように練習する必要があります。多くの人は、参考書を読んだり問題集を解いたりするだけで会話練習を行わなかったり、逆に机に向かった勉強を一切やらずに英会話学校でひたすら会話練習するだけだったりと、その学習法のアンバランスさ、及び絶対的勉強時間の不足故に、この森を抜けだせず、中級者の丘に辿り着きません。(私たちの考える対策はコチラ


中級者の丘

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英語力で言うと、英検2級位、TOEIC600位からで、かつ簡単な会話がこなせる人達の住むエリアです。おそらく英語を勉強していて一番楽しいエリアです。英会話学校で見かける、英語をペラペラに話しているように見える生徒さんは大体このエリアの住人です。ちなみに上級者はすでに英会話学校にいません!
最初にこの中級者の丘に辿り着いた時は、楽しくて仕方ありません。何故なら夢にまでみたネイティブとの会話がそれなりにこなせるようになったのですから。ネイティブの話している内容も分かりますし、こちらの言っている事も分かってくれます。だからネイティブと会話していても楽しいです。周囲の人達からは、「○○さんは英語ペラペラですね」と羨望の眼差しです。初めてあったネイティブにも「英語がお上手ですね!」とおだてられます。非常に気持ちの良いエリアです。まさしく緑の丘がずっと続いているのです。

 

また、留学して一気に伸びるのはこのエリアの人達です。基礎が大体出来ていますので、英語のシャワーを浴びることで、リスニングとスピーキングが非常に伸びます。例え話せなくてもこのレベルの英語力があるのなら留学してもOKです。日本国内ではなかなか話す機会がありませんが、否応なしに会話に引きずり込まれます。もちろん最初はキツイと思いますが、初心者が留学するのと違い、基礎ができているのですぐに会話力が伸びてきます。しばらくの辛抱です。

 

ところがこのエリアには大きな問題が潜んでいます。一見、緑の丘が続く気持ちのよいエリアなのですが、その丘が果てしなく続くのです。つまり、いくら勉強しても、自分が上達している実感がしないのです。実際この時期は、英語力の上達に大きな波が現れ、一時的に上達した気になれば、次には下手くそになった気がします。初心者の時とは異なる悩みにぶつかり始めます。高みを目指して丘を登っても次は下り坂が続き、また上り坂になってもしばらくするとまた下り坂に変わります。幾つも幾つも丘を越え、それでも次の丘が見えるだけという状況が延々と続くのです。まさしく、三歩進んで二歩下がる、「三百六十五歩のマーチ」の地獄が続くのです(笑)。

 

この段階では、洋画を字幕なしで楽しむことは不可能です。洋書も辞書を引きながらでないととても読めません。電話でネイティブと話すのも苦痛です。周囲も自分自身も、初心者とはみなさないのですが、かといって上級者ともみなしません。そして実はここから先が長いことに気づきます。海外旅行や簡単な日常会話が目的ならここまでくれば十分です。しかし、人間欲が出るものです。大半の人がもっと上達して英語を使いこなせるようになりたい、と願うようになるのですが、このいつまでも続く中級者の丘を超えられないのです。このエリアの人なら2,3年留学すれば上級に進めるのですが、日本にいながらこの中級者の丘を抜けるのはかなりの時間が掛かります。10年以上掛かる人も普通にいます。日本で英語を話せる人は、大体このエリアで終わるのではないでしょうか。

 

ここを抜けるには途中で諦めないことが重要です。丘が終わりなく続くので、途中で嫌になりますが、いつかは終わると信じて下さい。そして、机に向かって勉強することを辞めないで下さい。

 

(注意!)ある程度英語を話せるようになったこのエリアの人が陥りやすい罠なのですが、机に向かってする勉強をないがしろにして、より負担の少ない会話に逃げることが多くなります。ネイティブと会話しているうちに自然に英語が上達していくだろうという思い込みに捕らわれやすくなるのです。もちろんそういった部分もあるのですが、すぐに行き詰まります。だから机に向かって勉強することを辞めないで下さい。会話はもちろん重要ですが、英語の本やニュースを読んで知らない単語の意味を調べたり、英語のニュースを聞いてディクテーションしたり、という泥臭い勉強を続ける必要があります。

 


上級者の谷

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TOEICで900位からこのエリアです。多くの洋画が字幕なしで楽しめるし、海外のネットの英語も大体読めます。仕事では普通にネイティブと英語で会話して、時には通訳も任されます。日本で英語を学ぶ人の5%位の人だけがたどり着ける場所でしょう。ここまで来ると英語のわからない方から見ると、英語ペラペラです。

 

しかし本人から見ると、益々自分の英語力のなさを嘆くこととなります。中級者であれば、「英語上手ですね」と言ってくれたネイティブも、遠慮なくナチュラルスピード&スラングで普通に話しかけてきて、聞き取るのが大変になります。要求される英語力が中級者の頃とは段違いに高く求められます。こまかなニュアンスを表現したくても、上手く言えなくて自分の英語にイライラしたりします。TIMEを読むと知らない単語が一杯出てくるし、CNNを見るとアンカーの英語は聞き取れるのにゲストの英語が聞き取りにくくて苦労します。もちろんプロの翻訳も通訳もまだまだこなせるレベルではありません。実はここでようやくネイティブレベルの入門コースなのです。長年通っていた英会話学校の授業にも疑問を持ち始めます。既にネイティブと会話しているだけでは英語力がもう伸びないことに気づくからです。

 

英語を話していても楽しくなく、ひたすら自分とネイティブとの隙間を埋める作業が続きます。一つの谷を渡るとまた次の谷がやってきます。そしてその谷は終わりなく続くのです。中級者の丘は、アップダウンが激しく自分が成長しているかが分からず悩むのですが、上級者の谷ではいくら谷をわたってもネイティブの世界に辿りつけないことに悩みます。必要な勉強量は実は初心者、中級者の頃より逆に増えます。例えば、初心者が必要な英単語は約3000語(高卒レベル)、中級者は約8000語(TOEIC満点レベル)ですが、ネイティブの語彙力は大卒で大体25000語と言われていますので、この英単語の隙間だけでも2万語弱を埋めなければなりません。それでも英単語はやるべきことがはっきりしているだけ実はマシです。句動詞や口語表現(言い回し)などは学習が極めて大変で、どう勉強したら良いかすらわかりません。上級英文法はそれほどないのでまだ楽とは言え、「ロイヤル英文法(約800ページ)」程度の理解は必須です。このように勉強量が逆に一気に増えるのです。しかし働きながらこの勉強時間を確保するのは非常に困難です。勉強時間がないことに悩むのはどのレベルでもおなじですが、実は最も切実に悩むのは上級者なのです。

 

このレベルだと私たちもアドバイスのしようがありません。もうひたすら上を目指すレベルですから。多くの方はこの辺で英語学の世界に入ったり、通訳学校の門を叩いたりします。


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